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パーツチェンジ


作・よしおか


第二幕 ボディ・ダブる?

第一場 マッドな実験室



スポットライトが、上手を照らす。その明かりの中に、腰まで伸ばした黒髪の美少女が、ダボダボの白衣を着て登場する。美少女になった博士である。これから、彼女の事を博士少女と呼ぶ。(センスねえの。)

(スポットライト。少女とともに移動する。)

博士少女、きょろきょろあたりを見回しながら、舞台中央に立つ。



博士少女「助手さん、何処に行ったのかしら。あら、どなたかいらしゃいますの。」

客(男)  「いますよ。」

博士少女「まあ、それでは、ご挨拶しなくては・・・オイッス。」



博士少女、下唇を出し、右手でチョップを出す。おなじみの挨拶。

観客、とまどいながらも答える。



客(少数)「オイッス」

博士少女「あら、声が小さいですわね。それではもう一度。オイッス!」

客(多数)「オイッス!

博士少女「まあ、元気がありますこと。それでは、行ってみますわよ。TSだよ。

客(全員)「全員集合!

ふぁんふぁふぁふぁふぁふぁ〜〜。ふぁんふぁふぁふぁふぁふぁ〜〜〜ふぁ。

舞台が明るくなり、おなじみの音楽が流れてくる。そこへ、助手が、メガフォンを持って、上手より駆け出してきて、博士少女の後頭部を叩く。



助   手「違うでしょ、博士。なにやっているのですか、まったく。」

博士少女「いた〜い。助手さんがいじめた。」



博士少女。泣きそうな声で、観客に訴える。



客(男) 「ひどい。横暴。」

助  手「あのな〜、こいつは元男で、おっさんだぞ。」



その言葉に観客黙る。



博士少女「ひど〜い。いまはかわいい女の子だもん。」

助  手「本当にかわいいだけに腹が立つ。なにをやっているのですか、馬鹿な観客相手に。」

博士少女「だって、コレが、ご挨拶のお決まりなのでしょう。」

助  手「ちが〜う。それよりなんのようですか。」

博士少女「あ、そうだったわ。新しい実験をしようと思いますの、ですから、アルバイトさんを連れて来て下さいませんか。」

助  手「アルバイト?また、新しいアルバイトをやとったのですか。」

博士少女「ええ、だって、このかわいいわたくしがどうかなったら、ここにいる観客の皆様が、招致しないでしょう?」

客(男1)「そうだ、そうだ。」

客(男2)「もっとかわいい子を出せ。」

博士少女「ね、観客の方もそう言っているのですから・・・・ん?もっとかわいい子って、わたくしはかわいくございませんの?」



博士少女、観客の一人をにらみつける。



客(男2)「そ、そう言う意味ではなくて、たくさんかわいい子がいた方が華やかかなぁといったような・・・」

博士少女「わたくしでは、華やかではございませんの。助手さん、アルバイトさんはいりませんわ。実験は中止します。」



博士少女、怒りながら、下手へ戻っていく。残された助手、観客に話し掛ける。



助  手「博士を怒らすなよ。女になって一層怒りっぽくなったのだから。その被害はぼくのところに来るのだぞ。」

客(男3)「それは、かまわん。」

助  手「あのなぁ。博士がもう出てこなくてもいいのか。あの人すねると手がつけられないぞ。」

客(男4)「それは困る。あやまれ。」

客(男5)「そうだ、あやまれ。助手だけでは詰まらん。」

客(男達)「そうだ。そうだ。」

助  手「そうだ。そうだ。ぼくだけでは舞台が詰まらん。ん?なにいうだ。後で、楽屋さくるだよ。ええな。おっと、こんなことはしておれん。博士を連れ戻さなくては・・・」



助手は、博士の去った下手へと駆けて行く。助手が下手に消えると同時に、上手より美少女姿の博士登場。



博士少女「もう、助手さんたらどこに行ったのかしら。アルバイトさんを連れて来たのに。」



博士少女の後から、博士少女に負けぬくらい髪の長い大人しそうな着物姿の美少女が現れた。



博士少女「アルバイトさん、こっちよ。ここに立って待っていてね。」



博士少女は、着物の美少女を姿身の前に立たせると、姿身の後で、何かを操作すると上手へと去っていった。下手より助手が登場。



助  手「まったく、博士は何処に行ったのだ。(姿身の前に立った美少女に気がつく。)あ、これは、これは、いらっしゃいませ。まったく、博士は何処に行ったのだ。(こんなきれいな)お客様を待たせたりして・・・あの、よろしかったら今度、お茶でも如何ですか。」

美少女 「・・・・・」

助  手「あの、お嬢さん?」

美少女 「・・・・」

助  手「いえ、あの。その・・・」



鏡の前に立っている着物姿のアルバイトの美少女。きょとんとしている。



美少女 「・・・・」

助   手「あの、一目見て好きになってしまって、その〜僕と結婚してください。」



下手から、プラスチックのメガホンをもった博士少女登場。助手に走りよると、飛び上がって、メガホンを立てて、思

いっきり助手の頭を殴る。

     「ぐぁご。

助   手「うぎ〜。だれだ〜殴るのは?」



助手。博士少女の姿に気づく。



助   手「博士。何をするのですか。」

博士少女「だって、わたしというものがありながら、こんな女にプロポーズするなんて、許せないわ。」

助   手「あのね〜〜。あなたは男でしょうが、それにぼくは、あなたの恋人ではありませんよ。」

美少女 「あんだ。あんたには染んだらステキな人がおっただな。オらをバカさして、オラもう男なんて・・・・」



美少女、泣きながら下手に走り去っていく。



助   手「え?え?博士どうするのですか。アルバイトの子が帰ってしまいましたよ。」

博士少女「ふん。もういいわよ。実験の準備は終わったから、彼女の仕事はもうないの。」



博士少女。姿身の後に回って何か作業を始める。



博士少女「ねえ、助手さん。テーブルの上にブレスレットがあるでしょう。」

助手。テーブルに近づき、あちらこちらを探す。



助   手「博士。どれですか。同じようなものばかりなのでわかりませんが。」

博士少女「そこにある、ビデオシーバータイプのよ。」

助   手「ビデオシーバー?」



博士少女。作業を止めてテーブルに近づく。テーブルの上にあるブレスレットの一つを手にとる。



博士少女「ほら、テレビがついたレシーバーの事よ。これよこれ。」

助   手「これデザイン大丈夫ですかね。かなり昔のTVドラマで使われていた奴でしょう。」

博士少女「大丈夫よ。ばれなきゃ大丈夫。さ、これを腕にはめて、モニターを見ててね。」



博士少女。ブレスレットを助手に手渡すと姿身の後に戻った。



博士少女「ブレスレットの赤いボタンを押してみて。」

助   手「はい、モニターがつきました。リーディング中です。はい、ウインドウになりました。」

博士少女「サンプルにカーソルを動かして、クイックしてみて。」

助   手「はいクリックしました。お、博士とさっきいたバイトの子のフォトが出てきましたよ。」

博士少女「そう。それでは、バイトの子のフォトをクリックして、でた。」

助   手「はい、でました。は、はかせ。このフォト、全裸ですよ。」

博士少女「そうよ。わたしのフォトもクリックしたら裸よ。そんな事はいいから、左横にメニューが出てない。」

助   手「出ています。コピーとオリジナル、リセット、です。」

博士少女「そう、それじゃあ、コピーを選んで。」

助   手「選びました。またメニューが出てきました。オール、パーツ、セックス、スタイル、性格。がありますよ。」

博士少女「それでは、オールを選んで、OKとNOがでるから、OKを押さないでね。」

助   手「OKを押してはいけないのですか。押してしまった。」



舞台が暗くなる。フラッシュライトが点滅する。助手。もがきながら上手に消える。入替りに、だぶついた助手の服を

着たアルバイトの美少女が現れる。そして、さっきまで助手がいた位置で止まる。

フラッシュライトの点滅が終わる。舞台のライトがつく。



美少女  「は、はかせ〜〜。」

博士少女「どうしたの。あ〜〜〜。」



博士少女。美少女を指差して、大きな口をあける。



博士少女「あなた。OKを押したわね。う〜〜ん。まっいいか。」

美少女 「博士。僕どうなったのです。声もおかしいし、服も急にだぶだぶになるし、胸も重くなるし・・・・あ〜〜〜。こりゃなんだ!」



胸を掴んで、助手。凍りつく。

博士少女。美少女の方に姿見を向ける。そこには、さっきの美少女が写っている。



美少女  「なんで〜、彼女がここに?いや、鏡に映っているのだから、あれは、ボク?う〜〜〜ん。」



美少女その場に崩れる。舞台のライト消える。(暗転)



第二幕 博士の寝室



いたるところに、ぬいぐるみが飾られまるで女の子の部屋。フリルのついたピンクのシーツのベッドにさっきの美少

女が寝かされている。

その横にピンクの薄手のネグリジェを着て半身を起した博士少女がいる。なにかの雑誌を読んでいる。

(ここから美少女を助手少女と呼ぶことにする。)



助手少女「う、う〜ん。」

博士少女「あら、気がついたようね。」

助手少女「あ、博士。変な夢を見まして、ボクが女の子になる夢を・・・て、博士なんて格好をしているのですか。そんなうれしい・・・いや、ふしだらな、ななな、いたた。いた〜い。股間が〜〜。」

博士少女「やっぱりそうね。ちょっと、手を貸してね。ぺちょっとな。」



博士少女。パジャマ姿の助手少女の手を自分の胸に押し当てる。



助手少女「あいてて、いて〜〜〜〜〜〜。股間が、股間が破裂する〜〜〜。」



股間をおさえ痛がって、のた打ち回る助手少女。それを冷静に観察する博士少女。



博士少女「やっぱりそうか。もうどうしようもないか。」

助手少女「この痛みの原因を知っているのですか。知っているのならどうにかしてくださいよ。」

博士少女「そうね。こう痛がっていたのでは話にならないわね。さあ、この薬を飲みなさい。痛みが治まるわよ。」

助手少女「は、はい。うごうぐ。」



助手少女。のた打ち回るのを止める。



助手少女「効きました。博士、ありがとうございます。」

博士少女「ふ〜ん、本当にばかには何でも効くのね。これ、ラムネ菓子なのに。」

助手少女「博士何かおっしゃいました。」

博士少女「いいえ何も、それではこれからあなたの身体について説明するわ。質問はなしよ。」

助手少女「え〜、質問話ですか。」

博士少女「うざったいから無し。いいわね。」

助手少女「・・・・」

博士少女「返事は・・・」

助手少女「は〜い。」



博士少女。舞台の中央に立ち、助手少女を招く。助手少女。恐る恐る近寄っていく。



博士少女「説明の前に、自分の身体の確認よ。まずは、胸を触ってみて、どんな感じ?」

助手少女「あれ、女の人の胸ってやわらかいのに、この胸は固いや。」

博士少女「では、つぎにあそこを触って。」

助手少女「え〜、でもそれはちょっと。」

博士少女「やりなさい。」

助手少女「はい。」



助手少女。右手をアンダーパジャマのなかに突っ込む。そして、驚きと歓喜と意外性の混じった顔をする。

その助手少女の姿を見ながら男性客がニヤつきだす。女性客はあからさまにいやな顔をする。



助手少女「博士おかしいです。あれがあるのに、中に入っていけません。ボク、女なのに穴なしなのですか。」

博士少女「悲しそうな顔をしない。あなたは女の子じゃないのよ。男なの。」

助手少女「男?この姿でですか。」

博士少女「そうよ。あなたのその姿は、彼女の姿を外見だけコピーしただけなのよ。この機械はまだ調整中だから、外見の姿だけしか変えられないの。だから、あなたは外見以外は男のままなのよ。」

助手少女「ということは・・・」

博士少女「そう、興奮するとあそこが膨らんでくるけど、形は元に戻らないから、死ぬほどの痛みを伴うのよ。それに性感帯も男のままだから、胸も感じないわ。ちなみにあなたの胸は筋肉とかの塊ね。だから、固いのよ。」

助手少女「そんな。元に戻してくださいよ。」

博士少女「それは無理。だって、あなたは、あなたのデータをダウンロ―ドする前にメタモルフォーゼしたので元のデータ―がないわけよ。だから・・・」

助手少女「元に戻る事はできない。」

博士少女「ピンポ〜〜ン。」

助手少女「博士。ぼくはどうしたらいいのですか。」

博士少女「それはこれから考えるとして、まずは、ねえ、いいことしましょう。」

助手少女「博士。また股間に痛みが・・・はかせ〜〜〜〜。」



助手少女。博士少女にベッドに押し倒される。



博士少女「やっぱり助手は、美女でなくてはね。さあ、可愛い助手ちゃん。お姉さまと妖しい世界へ・・・」

助手少女「博士〜〜〜〜。股間が〜〜〜〜〜!」



―幕―



  ―第三幕へ続く―


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